タンジェからバスに乗って物理的に揺られながら4時間、町全体の建物が青く染まっているフォトジェニックな街、シャフシャウエンへ。
(スペインからモロッコへフェリーで国境超えした方法はコチラ)
事前情報では「つまらん」と聞いていたので、後にも先にもこの旅初の一泊だけの滞在に。
目次
シャウエンはなぜ青い?
1930年代、ドイツによる迫害から逃れてきたユダヤ人が移り住んできたことが発端。
ユダヤ教にとって青色は「平和」「神」を象徴する神聖な色のため、建物を青く染め始めたのが一般的な説だそう。
参考: Chefchaouen- The Blue Town of Morocco
行き方・費用・予約方法
バスの予約サイトはコチラ
私たちはタンジェから入り、その後フェズに抜けました。
<参考>
シャウエン着
・カサブランカ発 13:30発20:00着/205DH(約2,800円)
・フェズ発 8:00/11:00/14:30/16:15発(所要時間:4時間)/100DH(約1,400円)
・タンジェ発 8:15/9:00/12:15/15:15/20:15発(所要時間:2.5時間)/70DH(約950円)
マラケシュからシャウエンまでは直行便がありません。フェズ、またはタンジェで乗り換えがあり、移動に13~18時間/400DH前後の費用がかかります。
有名なフォトスポットの場所
ポストカードやメディアで良く取り上げられる(知らなかった)有名な場所はこちら。確かに言われてみると他のエリアより青が濃い気がする。
日記(2022/9/8)
タンジェからデスドライブ移動
モロッコはほとんどが山で出来ているのかと思うほどの、延々と続く山道をくねくねと揺られながら4時間。(あまりにも揺れるので隣の女の子が吐いてた)
山の斜面に小さな集落があったり、何もない山道をどこから来てどこに向かっているのかわからない人が歩いてたり、道路の脇でたまねぎを売っている人、客がいるわけないようなぽつんとレストランがあったり、、、
こんな所で普通に生活をしている人がいることが不思議で、たまらず旦那が
生きるって意外と簡単なんかもな
と、深めな哲学発言をしてました。(本人はきっと、いや絶対に無意識)
たしかに、生きていくことに対して難しく考えすぎてたかもしれへん。
「いい会社に勤めないと」「認められるよう頑張らないと」「嫌われないようにしないと」とかそんなんしなくても別に普通に生きていけるんやなって思った。
青の街へ到着
バスの窓から眺めていた集落と同様に、またしても「なんでこんな地に人が住み着き栄えてるん?」と不思議で仕方がないほど、山と山の間の急勾配な土地にある小さな街シャフシャウエンに到着。
北端とはいえ、アフリカを感じるような暑さの中、キャリーバックから手を離したもんなら猛スピードで落ちてしまうような坂道を、「ねえ!?これいけてる!?!?大丈夫??休憩要る?!」と声を掛け合い生存確認をしながら上る。
やっと到着した新市街の端から、さらに坂を上りること20分。まだ青くない普通の街にある門をくぐると別世界!
細い道が張り巡らされていて、どの建物も本当に青く染められていた。
Googleマップの偉大さを感じながら、さらに坂道を登ってやっと本日の宿に到着。
宿の中身も、旅人にむけたサービス精神を全身に感じるような真っ青な建物に真っ青な家具が並んでいてもうすでに大満足!
街中も、「どうせ一部しか青くないんやろ」と心のどこかで思ってたから、想像以上にどこもかしこも真っ青で感動。
ほとんどの建物が青いうえに細い道がくねくねと広がってるから、すぐに迷子になってしまいそう。すぐに来た道が分らなくなるほど。
こんな辺鄙で特に名所もないような場所やのに、観光のために塗ったわけじゃない青が人気を呼ぶなんて。SNSが無い時代に、きっとこの綺麗な街並みが旅人を伝って徐々に広がっていったんかなと思うとロマンを感じる。
遅めの絶景ランチ
朝、カフェでお気持ち程度のパンしか食べていなかったので、街歩きしたい気持ちに勝てずレストランに入ることに。
モロッコあるある、段差の高さが異なる急な階段でぐるぐる登るとテラス席が!
もともと話には聞いてたけど、シャウエンはガッツリ観光地化されていてこの手の類のレストランはちょいお高め。
ハンバーガーセットとポテトを頼んだら、なんとハンバーガーセットにも山盛りのポテトが付いてて芋まみれに。「ポテトばっかりになるけどエエんか?」とか聞いてほしい。(笑)
このモロッコ風バンズ(水分が少ないよく見るパン)に、香辛料が効きまくったお肉とピクルス風の野菜がたっぷり入っててめっちゃ美味しい!!想像と違ったけど大満足。
芋を山盛り消費し元気いっぱい。標高が高く、青い景観も相まって涼しい。気分よく変りばえのない街を散策することに。
街歩き(しかやることない)
本気で観光するのなら、周辺を囲む山をトレッキングしたり、丘の上のモスクに行くこともできるし、新市街の方に降りてモロッコ人の生活を肌で感じに行くのもありだと思う。
限られた時間しかない旅行であれば、特に男は楽しくはないだろうなというのは納得。建物が青くさえ無ければ何の変哲もないただの田舎町ではある。
いわゆる観光スポットの旧市街には、細い青い道にお土産屋さんが立ち並んでいて、車も容赦なく通る。
今どこを歩いているのかよく分からないままフラフラ歩いていると、地元民が生息するエリアに到着。道端に座ってたり、明らかに行く先も無さそうやのに歩き回ったり、なんでこっちの人って徘徊するんやろ?
ヨーロッパにいた移民たちも道端に座り込んでたり、徘徊しててちょっと不気味やってんけど、そういう国民性なのねと思った。そのせいで(?)そんなに人口いなさそうやのに、街が人でごった返してた。
延々と似たような街を練り歩くも特にすることがなく(※大満足です)、早々と宿泊先に帰宅することに。
宿のテラスで極秘酒
宿に戻ると、一階の共有スペースにシーシャ発見。
モロッコは意外やシーシャを吸っている人を全然見ません!器具のお店は見るんやけど、、表立って吸うもんでもないっぽく、、とにかく一般的ではなさそうでした。
モロッコでは吸えると思って楽しみにしていたのに、意外と全く見なかったので大喜び。近くにいたスタッフか客か分からないモロッコ人に「吸ってもいい?」と聞くと快くOK!
そのまま一緒にテラスに移動すると、いたずらっ子のような悪い顔をして
お酒のんじゃう??アメリカから持ってきたんだ~
「戒律とは??ええんかよ!?」と無宗教のこちらが謎に気を使ってしまう発言。聞くとテラスならいいそう。どんな理論やねん。
モロッコ人はほとんどがイスラム教徒ではあるし、時間になれば町中にアザーンが鳴り響くけど、こういう(?)のは緩めだそう。
テラスからはシャウエンが一望出来て、周りをぐるっと囲む山に沈んでいく太陽がとってもきれいで最高。こんなところでシーシャを吸いながらスペインぶりのお酒が飲めるとは。
「お酒は飲んではいけないはず」っていう背徳感から、より一層感動が増す。
「仕事を辞めて世界一周旅行してるんだ」という話をすると、「今の時代Wi-Fiがあればどこでも仕事できるよ!旅しながら働けばいいじゃないか!」と言ってました。
たしかにそれは超理想。今回の旅はただ楽しみたかったから途中で働く気は全くないけど、帰国後はそんな仕事に就けたらいいなあって思う。
学生時代にちゃんと勉強しておけばよかったと後悔。やっぱ起業かあ~~(旅中100回くらい言うてる)
真夜中のお茶漬け
Wポテトを摂取したせいか、二人ともあまりお腹がすいていなくて夜ごはんは無しにしたものの、夜中にお腹がすいてきてしまう嫁。
一度食べたいという感情を持つともうそれしか考えられない。
食に絶対に妥協したくない派。夫の「今日は●●でいいか」という発言に「食べたいと思ってない物をとりあえず食べるようなやつとは二度と一緒に食わへんわ!」とキレたことがある。
東京にいた頃はよく、寝てる旦那さんをよそにコンビニとマクドをわざわざはしごして夜中に一人で夜食を楽しんでた。「コンビニがある国」ってだけで日本は最高。
わざわざ米を鍋で炊き、日本から持ってきた梅茶漬けを作ってたべることに。
旦那からしたら意味わからんのやろうな~と思いつつも、その意味わからんって目線にもちょっとむかつく。一食一食本気で取り組め!!
もう私はどんな環境でも米を炊ける自信がついた。これ今後特技で発表してもいいレベル。
みんなが寝静まった真夜中に、旦那さんと分け合いながらすすって食べるお茶漬けがなんと幸せで生き返ることか。。
こういう写真にも納めないような、何気ない事の方が思い出に残ったりするんよね。
総括
たしかに「つまらない」と聞いていた理由も分かるけど、私たちのんびり大好き夫婦にとっては大満足!
とくに有名な観光地もやることもないけど、山に囲まれた可愛い街でもう一泊くらいしてのんびりも良かったかな~と思ったり。
サラリーマン時代の時間が無い有休でのモロッコ旅行なら日帰りがいいかも。笑
私が聞いたことがある「虫よけ効果があるから」という説もあるそう。